FAEVIA · COLUMN
お客様用のWi-Fiを用意するときに分けておきたいもの
お店や小さな事務所で、お客様にWi-Fiのパスワードを尋ねられることがあります。そのとき、仕事用のパソコンやプリンターと同じネットワークを案内してよいのか、迷うかもしれません。 来客に必要なのがインターネットへの接続だけなら、候補になるのはルーターの「ゲストネットワーク」です。仕事用とは別の接続名とパスワードを用意できる機能です。業務用の機器へ接続できないようにするには、その機能への対応と、アクセスを制限する設定を確かめます。
作成:株式会社P&Me/FAEVIA · 公開:
来客の端末から接続できる機器を確認する
Wi-Fiの一覧に表示される接続名を、SSIDといいます。ゲスト機能のあるルーターでは、通常使うSSIDとは別に、来客用のSSIDを設定できます。仕事用のパスワードを渡さずに案内できるので、来客用の接続情報を変更するときも整理しやすくなります。
ただし、接続名を設定するだけでなく、通信を制限する設定も確認します。設定画面や説明書で見るのは、「ゲストから家庭内・社内ネットワークへのアクセス」と「ゲスト端末同士の通信」の二つです。前者は仕事用パソコンなどへの接続、後者は同じゲストWi-Fiを使っているお客様同士の接続に関わります。インターネットだけを提供する目的なら、どちらも許可しない設定が基本になります。
たとえば、来店した人が自分のスマートフォンで予約メールを開くだけなら、店のプリンターに接続できる必要はありません。一方、共同作業の相手に印刷もしてもらうなら、必要な機能が違ってきます。「誰に何を使ってもらうか」を先に決めると、設定の意味がつかみやすくなります。
パスワードは用途ごとに管理する
Wi-Fiに接続するパスワードと、ルーターの設定を変更する管理者用パスワードは、役割が違います。お客様へ案内するのはゲストWi-Fiの接続情報だけです。管理者用や仕事用のパスワードは、お客様向けの案内には載せません。
暗号化の方式も確認します。対応する機器ではWPA3を使い、互換性のためにWPA2を使う場合はAES方式を選ぶなど、メーカーの案内に沿って設定します。古いWEPやTKIPは避けてください。WPA3は、パスワードを使った認証の安全性を高める仕組みなどを取り入れています。
接続情報の案内を作るなら、来客用SSID、接続パスワード、分からないときの問い合わせ先があれば基本の説明になります。掲示する前に、自分の端末で案内どおりに接続し、ホームページを開けるところまで確認しておくと、入力ミスにも気づけます。
導入後に管理する人も決めておく
ゲスト機能で制限できる範囲は、ルーターの機種や動作モードによって異なります。仕事用の共有フォルダーやプリンターへ接続できない設定になっているかは、その機器の説明書に沿って確かめます。機器の検出一覧に表示されないことだけでは、すべての通信が遮断されているとは確認できません。
加えて、ルーターの更新情報とサポート期間を確認する担当も決めておきます。ファームウェアと呼ばれる機器内部のソフトウェアには、セキュリティ上の問題を修正する更新が提供されることがあります。
来客用Wi-Fiを整えるときに決めるのは、パスワード一つだけではありません。お客様に提供する接続の範囲と、それを維持する役割まで決まれば、日々の案内も管理も進めやすくなります。
