FAEVIA · COLUMN
開業前の領収書の保管と記帳
開業準備で買ったものの領収書は、事業を始める前から保管しておきます。後で経理処理をするときに困るのが、「これは仕事用だったか」「誰のお金で払ったか」が分からなくなることです。買ったときに用途と支払方法も残しておけば、会計ソフトへの入力や税理士への相談に使えます。
作成:株式会社P&Me/FAEVIA · 公開:
領収書と帳簿の役割
領収書や請求書が個々の取引を確かめるための書類なのに対し、帳簿は売上や支払いなど、事業のお金の動きを記録するものです。書類の内容を帳簿に記入するか、会計ソフトへ取り込んで、記録と元の書類を照らし合わせられるようにします。
青色申告を利用しない「白色申告」でも、事業所得などがある個人には記帳と書類の保存が必要です。たとえば、来店客が申込書に記入するための筆記具を買った場合には、次の情報を残します。
文房具を買ったときの記録例
| 記録する項目 | 架空の記入例 |
|---|---|
| 取引日と金額 | 9月10日、2,000円。 |
| 購入先と内容 | さくら文具店で、来店客が使う筆記具を購入。 |
| 支払った日と方法 | 同じ9月10日に、本人の現金で支払い。 |
| 仕事での使い道 | 店頭の申込書に記入してもらうため。 |
| 書類の保存先 | 9月分の領収書ファイル。帳簿と領収書に同じ管理番号を付ける。 |
開業前の支出を種類で分ける
開業前に買った機械、販売するための商品、準備に使った消耗品では、税金の計算上の扱いが異なることがあります。「開業前だから全部まとめて開業費」とはせず、何を買ったのか分かる記録を残します。
仕事と私生活の両方に使うものは、使い方もメモします。たとえば自宅の通信費なら、仕事で何に使っているかを書いておきます。経費にできる範囲が分からなければ、記録と領収書を見せて税務署や税理士へ尋ねましょう。
電子で受け取った領収書の保存
メール添付のPDFやネット通販でダウンロードした領収書など、電子的に受け取った取引情報は、原則として電子データで保存します。紙に印刷したからといって、元のデータを削除しないようにしましょう。
領収書を後から探せるよう、取引日・相手先・金額をファイル名に入れておく方法があります。たとえば「20260910_さくら文具店_2000円.pdf」という名前で、保存用のフォルダーへ入れておきます。
電子取引データの保存には、後から不正に書き換えられないようにする対策なども必要です。国税庁の「電子取引データ保存要件チェックシート」を使い、利用する会計ソフトや保存方法が条件に合うかを確かめます。
記録漏れと二重登録の確認
確認する日を週に一度などと決めておくと、領収書をため込まずに済みます。口座やカードの明細と帳簿を照らし合わせ、記録漏れや、手入力と自動取込みで同じ買い物を二重に登録していないかを見ます。
書類の保存期間は、書類の種類や申告方法によって異なります。国税庁の案内や税理士への相談で必要な期間を確認し、保存用の箱やフォルダーに年を付けて管理しましょう。
制度・手続きの確認日:2026年9月24日。国内の一般的な開業・会社設立を想定した案内です。必要書類や期限は、事業内容・会社の構成・所在地などに応じて提出先の最新案内で確認してください。
