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FAEVIA · COLUMN

開業資金の計算方法と不足への備え

道具を買うお金はある。でも、最初の仕事の代金が入るまで、家賃や外注費を払えるだろうか。開業資金を考えるうえでは、購入費の合計だけでなく、支払いと入金の順番が大切です。

作成:株式会社P&Me/FAEVIA · 公開:

生活費と事業資金を分ける

貯金が30万円あり、そのうち15万円を生活費として残すなら、事業に使えるのは15万円です。開業資金は、日々の生活に必要なお金を確保したうえで計算します。

以下は、この15万円で一人でデザイン業を始める架空の例です。金額と予定日は説明のための仮定で、業界の相場を示すものではありません。

開業前の購入費を差し引く

開業日は10月1日。その前に、仕事で使うパソコンと買い切りの制作ソフトを購入する予定です。

開業前に払うお金の例
買うもの支払日金額
パソコン9月25日100,000円
買い切りの制作ソフト9月25日20,000円
合計120,000円

事業用の15万円から12万円を払うので、営業を始める10月1日時点で残るのは3万円です。パソコンなど、事業のための設備を用意するお金は「設備資金」と呼ばれます。

表に入れるのは、商品代だけでなく、配送・設置費も含めた支払額です。分割払いなら支払日ごとに行を分けると、いつ、いくら必要になるかが分かります。

支払日ごとの残高を計算する

10月末には仕事の代金10万円を受け取る予定ですが、仕事場の利用料や印刷代の支払いは、それより先に来ます。残った3万円で払えるか、日付順に並べると次のようになります。

10月の入出金(月初残高3万円)
日付内容入金支払い計算上の残高
10月1日仕事場の利用料0円20,000円10,000円
10月10日通信費など0円10,000円0円
10月15日依頼した印刷の代金0円20,000円−20,000円
10月31日お客様から仕事の代金を受け取る100,000円0円80,000円

残高は「前の残高+入金−支払い」で計算します。10月15日の「−20,000円」は、その日の支払いに2万円足りないことを表しています。月末には8万円残る計算でも、代金を受け取るのは31日なので、15日までに不足分の2万円を用意する必要があります。

日々の仕事を続けるために必要なお金を「運転資金」といいます。入金と支払いの日を見て、支払日にお金が足りるようにすることが「資金繰り」です。売上を見込むだけでなく、いつ代金を受け取れるかまで書く理由がここにあります。

最初の入金までに必要な総額

この予定だけで計算すると、最初の入金までに必要なのは、開業前の購入費12万円と、10月15日までの支払い5万円の合計17万円です。事業に使える15万円との差は2万円になります。

次に、入金が遅れた場合や仕事が予定より少なかった場合も計算してみましょう。翌月の仕事場の利用料なども表に加え、支払いを続けられるか確かめます。たとえば10万円の入金が11月末に延びれば、11月中の支払いも、代金を受け取る前に用意しなければなりません。

融資や補助金を申し込んでいても、金額と入金日が未確定なら、すでに使えるお金とは分けます。「審査中」と書き、その入金がない場合でも支払えるかを計算します。借入金を返済する予定がある場合は、返済日と返済額も支払いに加えます。

不足分をどう用意するか

不足が分かったら、事業に使う資金を追加するほか、手持ちのパソコンを使って購入費を減らす方法も考えられます。支払日や入金日の変更を相談する場合は、相手と合意できた日付を計算表に反映します。

自分の開業資金を計算するときも、まず使えるお金を書き、購入費、毎月の支払い、入金予定を日付順に並べてください。家賃や通信費など毎月ほぼ一定の支出は「固定費」です。仕入れや外注費など、注文に応じて増える支出も忘れず加えます。

「いつ、いくら足りなくなるか」が分かると、追加で用意する金額や、購入を後回しにできるものを具体的に考えられます。

制度・手続きの確認日:2026年9月24日。国内の一般的な開業・会社設立を想定した案内です。必要書類や期限は、事業内容・会社の構成・所在地などに応じて提出先の最新案内で確認してください。

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